ほんの虫
読んだ本をきままに紹介します。

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「斜陽」太宰治

太宰の名をよく耳にするなぁと思ったら、今年は生誕100年だったんですね。
10月も終わりだっていうのに気づくの遅すぎ。
太宰治は「走れメロス」しか読んだことなくて、それもこれは教科書で。
太宰ってなんだか暗いという強烈なイメージがあって遠ざかっていました。
だって、タイトルからして「人間失格」とか「斜陽」とか。。。

でも、今回は「斜陽」の1ページ目を読んでみて文章が平易だったので
読むことにしました。平易というだけでなくそれはそれはとてもお上品な言葉遣いなのです。
この本は戦争により没落していく貴族のそれぞれの生き様が
描かれています。お上品でおっとりしたお母様、30過ぎの出戻りの娘、
戦争から戻った薬中の弟。

生活が苦しくなる中、お母様の死により、娘は恋に生きることを決意し、
一方弟は人生に希望を見出せなくなっていきます。
貴族の生まれではないけれども、弟には共感できます。
人種としては同じ系統かも。

 生きていたい人だけは、生きるがよい。

斜陽 (新潮文庫)斜陽 (新潮文庫)
(1950/11)
太宰 治

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「行方不明者」折原一

折原一の本を読むのは初めてです。
読んでると謎の部分が多くて、それが読者をどんどん引っ張っていきます。
でもね、この本構成がとっても難しいんです。
がっつり読んでても???になるくらいなので通勤途中に
ちょこちょこ読むのはお勧めできません。

なぜそんなにわからないかというと
まず、一人称の文章が2種類でてきます。
私と僕。
そして客観描写もあり、計3種類の文章が混在しています。
それよりも問題なのは文章が時系列に並んでいないことです。
ある一家の突然の全員蒸発=行方不明者の事件が発生し、
それを調べに私が登場。
その文章の後に僕の痴漢冤罪事件が書かれています。
最初の私と僕と始まりの時点がすでにずれています。
僕の痴漢冤罪事件は蒸発事件のだいぶ前なのです。
その上、過去や回顧の記述がはさまってます。
このように本に書かれている順にできごとがおきている訳ではないので
今読んでいる文章の時点がいつなのか注意する必要があります。

それから、登場人物達の殺人のハードルが低すぎる気がします。
ちょっと安易というか短絡的なのが少し残念です。

この本は2度読みをお奨めします。
1度読んでよくわからなくても、もう1度読むとそういうことだったのかぁと
いろいろ発見できてずっとおもしろくなります。

行方不明者 (文春文庫)行方不明者 (文春文庫)
(2009/09/04)
折原 一

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「自分を動かす」マクスウェル・マルツ

また、こんな本を選んでしまいました。
心が弱くなってるからでしょうか。
仕事もみつからないし。

今までにも引き寄せの法則とかマーフィーとか読みましたが、
同類のものです。
この本は、読みやすくて、モチベーションも上がりそうです。
目標を設定すれば、自動的に目標に近づき、達成できるという
スローガンです。
なるほどね、と読んでいると、この目標設定に関して条件が。
実現可能な目標を設定すること。
さらっとしか書かれてなくてなんだかずるい。
(契約書の小さな文字の注意事項みたい)

んんん〜〜?実現可能かどうかなんてどうやって判断するんだろ。
確かに無茶な目標では実現無理なのもわかりますが、
微妙なところはどうでしょう。
もともと手の届きそうな目標ならわざわざ本にすることもないわけで。
この大不況の中、満足できる就職は実現可能な目標になるのだろうか?

でも、希望は与えてくれる本です。
元気が欲しい方にはお薦めです。

自分を動かす―あなたを成功型人間に変える自分を動かす―あなたを成功型人間に変える
(2008/03)
マクスウェル マルツ

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「ハリー・ポッターと死の秘宝」J.K.ローリング

今更ですが、ハリーポッターの最終巻「ハリー・ポッターと死の秘宝」を
読みました。

本作でハリーも17歳。
もうすぐその誕生日を迎えるというところから話は始まります。
前作「謎のプリンス」ではダンブルドアが死んでしまいましたが、
ちょっと疑惑を感じていました。本当に死んだのか?
死んでほしくないという気持ちがあったからなんですが、
ダンブルドアがハリー達に残した”遺品”から
ダンブルドアの過去を辿ったりして、存在感は十分。

スネイプもあいかわらずあやしさ100%です。
スネイプは本を読んでていても映画のスネイプが浮かんでしまいます。
イメージぴったりですよね。
スネイプのハリーのお母さんへの一途な思いは「嵐が丘」の
ヒースクリフを彷彿させました。

ハリーポッターではいろいろな人が死にますが、どれも最後は
あっけないなぁと思います。例のあの人も然りです。

ハリーの物語は「賢者の石」から本作「死の秘宝」まで膨大な量です。
人の名前や固有名詞が出てきてもだれだっけ?とか
なんだっけ?とか忘れていてわからないものがけっこうあります。
昔のエピソードが出てきても忘れてたり。
辞書みたいなハンドブックがあるといいなと思いました。
あと、児童向け図書にしては出てくる言葉が難しいものが多いと感じました。
小学生の低学年では、かなりつらそう。フランス人がhの発音ができないなんて
いうのも知らないだろうし。

19年後のエピローグは個人的にはなくていいな。

「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)
(2008/07/23)
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